親父の末期がん

親父がまさかの末期がんだったのでその心境などを個人メモ的な感覚で

退院

親父が無事(?)退院した

 

っても見た目はほとんど変わってないし、どちらかというと治療でまともに食えない生活を送っていたせいで10kg近く痩せたようで、見た目は明らかに弱化してる

頚部の腫瘍も素人目にはほとんど変わってないように見える

 

担当医と面と向かって話し合う機会がなく病状についてはすべて親父伝いのことだからどこまでが合っているのかはわからない

が、以前電話で話したときは放射線の影響で喉が焼け非常に聞き取りづらかった声もだいぶ戻っていて、まだまだ擦れてはいるものの聞き取る分には問題ないレベルだった

 

腫瘍部分も放射線で赤くなっていて皮膚も剥がれていたのはやけどの影響だろうか?わからん

親父が先生に聞いた話曰く、これらの治療で腫瘍の肥大は止まりローペースではあるが小さくなっているらしい。だけど日によって大きくなっていることもあるみたいで正直治療の効果があったのかは傍目には謎である

これがいわゆる小康状態というやつだろうか?

 

 

当の本人はいたって元気で車の運転もできるようだし、さすがに長時間歩いたり動くことはまだまだ体力的に厳しいものの、日常生活を送る分には問題がないっぽい

まぁもともと体力はあるほうだったし入院する前も問題なく動けていたから何が変わったのかは、これも正直謎である

 

とはいえ治療をしていなかったらもっと悪化していただろうし下がるか現状維持かを期待するなら現状維持なのは間違いない

 

 

退院当日、自分の車で迎えに行ったわけだが車中で親父の一言

 

カップラーメン食いてぇ…。カレーもいいなぁ…」

 

入院経験のない自分は徹底された健康管理の行き届いた病院食というのがどれほどのものかわからないが、以前親父が脳梗塞で倒れ入院し、退院した際の昼食が塩ラーメンだったことを思い返すと、やはり味の濃いものに引かれるのは退院患者の性なんだろうか?

 

 

 

 

が、まだまだ親父の闘病生活は終わらない

首の腫瘍は依然大きいままだし、通院しながら治療するわけだが…まぁいろいろ大変だろう

経済的な面もさることながら精神的な負担も続くわけだから親父の苦悩は当分終わりそうもない

 

 

 

 

 

 

 

『癌(ガン・がん)』

あらゆる人を絶望に陥れる不治の病…

そう恐れられていたのははるか昔、今はあらゆる治療方法が確立されガン自体治らない病とも言われなくなった

と同時に「二人に一人」は罹る生活習慣病になった

 

その最終系である末期がんを患った親父だが、正直悲壮感のようなものを本人から感じることはこの数か月なかった

コロナのせいで細かな面会が出来なかったのも相まって状況が掴めないこともあって、俺を含む周りが過大な心配をしすぎていたきらいさえある

 

退院して親父の顔を久しぶりにみたがなんら以前と変わらない雰囲気。若干ハゲたか?と思うぐらいだが、まぁ年齢的にキてもおかしくない

心配していたのがバカみたいだ―――とは思わないが、現代の医療はその心配に応えうる効果を発揮してくれたはずだ

 

 

最後に、ガンは決して怖くないものだと思い、筆をおく。